急成長中のスペースシェアビジネスで新しい決済サービスを導入


課題

「クレカを持っていない」お客様からの問い合わせ増加。
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成果

Paidy導入で新たなユーザー獲得。問い合わせ件数は減り、カスタマーサービス部門の負担軽減に。

スペースをシェアできるシェアリングエコノミー「スペースマーケット」


法人向けには貸し会議室、個人に向けてはパーティといった、すでに存在する目的にご利用いただくことが多い一方、「スペースマーケット」をきっかけとして、さまざまな新たなイベントが生まれています。例えば、法人ならば「映画館で社員総会」とか「お寺でキックオフミーティング」などです。映画館は大きなスクリーンがあり、映像を投影するのに非常に適したスペースであり、リクライニングできる椅子でじっくり話を聞けたりするので好評をいただいています。そのほか、オフィス街の飲食店が、定休日である土日にお店をレンタルスペースとして貸し出していますが、例えば土日に結婚式の二次会でそのスペースを使った方が雰囲気を気に入り、リピーターとしてその後同じスペースで「ボードゲーム会」を主催するなどの例も出ています。

サービス開始から5周年を迎えましたが、おかげさまでユーザー数は順調に伸びております。空いているスペースは全国にあり、さまざまなスペースが使えるように開拓しています。

サービス開始当初から決済手段はクレジットカードがメインでした。お客様からのお問い合わせにおいて、「クレジットカードを持っていないのですが……それ以外は使えないのですか?」という声が届くようになりました。

また、スペースマーケットでは、原則として利用前の決済が必要です。個人利用の場合、クレジットカード決済をすれば、支払いタイミングはイベントの後になることがほとんどですが、クレジッドカードを持っていない場合は、スペースマーケットの利用料を立て替えて事前に支払う必要がありました。イベント開催時に参加者から費用を集めれば、最終的なマイナスはありませんが、一時的にでも立替え払いをすることが負担となっていました。 後払い決済サービスの導入により、クレジットカードを持っていない、あるいはその利用に抵抗がある個人のお客様にも簡単に利用いただきやすくなるのではないかと考えました。

導入実績やスペースマーケットとの親和性で検討

後払い決済サービスを導入するにあたって、気になったのは導入実績です。Paidyはそのとき既に、大手の輸入食品販売店「DEAN & DELUCA」やライブコマースサービスの「Live Shop!」でも導入実績があり、その点は安心感がありましたね。「Live Shop!」を運営する株式会社Candeeさんもスペースマーケットにスペースを出していただいていたので、Paidyに関する使い勝手も聞きました。最終的にはスペースマーケットとの親和性や、決済サービスとしてのユーザビリティを見て導入を決断しました。

導入を決めてから開発期間は非常に短く、1か月半程度で済みました。仕様書もまとまっていますし、APIもわかりやすかったと思います。結果、2018年11月からPaidyを導入しました。

実際にPaidyを導入後、新規のお客様にPaidyをお使いいただいています。現在、全体のお客様のうち、一定の割合の方々にお使いいただいていますが、クレジットカードのユーザー比率が減ったわけではないので、純粋な増化分として見ていますね。クレジットカードを持っていないので、スペースマーケットを使うことを躊躇していた方が使ってくれたのだと思います。

また、カスタマーサービス部門で課題になっていた「クレカ以外を使えないのか?」というお問い合わせも減り、想定通りの効果を得られたと思っています。

新しいムーブメントをスペースマーケットから起こしたい

現在、スペースマーケットでは借りられるスペースがどんどん増えていますが、その場所やニーズも多種多様になっていますね。さきほどのお寺や映画館など、私たちも思ってもみなかったスペースの使い方をするニーズがでてきていて非常に面白いです。

カフェは夜にはお客さんが少なくなりますし、バーは夜の営業がメインです。カフェやバーにとって、空いた隙間時間をどう活用するかは死活問題です。また、飲食店は「席数×回転数×単価」で売上のアッパーが決まってしまうという課題もあります。

スペースとして貸し出して1日3回転しているケースもあります。人気のスペースでは月に100回近く貸していることもあります。つまり、スペースを貸し出すことにより、利益を拡大できる可能性があるのです。キッチンも併設しているスペースを貸し出せば、お料理教室を開いたりする方や、一日営業でカレー屋を出したいという方が借りることができます。もともとはカフェを経営していたのに、スペース貸し専業になったオーナーさんもいらっしゃいますね。

今後、スペースマーケットでは単なる場所をレンタルできるサービスだけでなく、新しいムーブメントを仕掛けていきたいと思っています。

例えば、「インドア花見」。公園でお花見するのは一般的ですが、春先のシーズンは少し天気が悪いと寒かったり、大きな公園ではトイレの行列なども問題です。スペースマーケットで室内に桜の花を装飾した部屋を準備して室内で花見ができればその点は解決できます。

ほかにも2019年秋のラグビーW杯、2020年夏に控えている東京オリンピックなどのスポーツイベント向けに、「おうちでスタジアム感覚」を味わう新しい観戦会「うちスタ」も提案しています。近年、パブリックビューイングやスポーツバーでの観戦などで自宅以外での観戦が増えています。スポーツ観戦は家で1人で見るよりも、仲間とワイワイ応援するのが若者のトレンド。自分たち自身も楽しむ「パーティー型観戦スタイル」を押し出しています。

需要がどんどん伸びるなかで、クレジットカード以外に確実な後払い決済手段として利用できるPaidyの存在はありがたいもの。今後も一緒に伸びていければと思っています。

インタビュー実施:2019年8月

株式会社スペースマーケット

執行役員 ビジネス開発部 部長
井上 真吾さん
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